作品5 1995(平成7)年・鐘童幻燈舎 製作作品

おふろにはいろう


(c)copyright: 鐘童幻燈舎 1995

〜作品概要〜
1日遊んだら、おふろにはいろう。
おふろが舞台の、全5話からなるオムニバス・ショートショート。
〜製作スタッフ〜
〜作品解説〜
前々作「げちょげちょふぃるむ2」および前作「オープニングフィルム」で
すっかりペーパーアニメの勘をハズしてしまった私ですが、
「これではイカン」と思い、リハビリ用として製作したのが本作「おふろにはいろう」です。
よくよく考えてみて、オーソドックスな紙アニメーションというのを
これまでつくったことが無かったわけで、
意外や意外、ペーパーアニメの完結作品としては初なのです。

本作の着想は、よく憶えていないのですが、上映会(はんどめいどあにめえしょんin北海道4)真際になって
銭湯に行った時にふと思い付いたんだと思います。
そこで、何話かプロットとコンテを作成し、選別して全5話にまとめました。
まあまた急ぎ仕事だったもので、ストーリー、ギャグともに良く練れないままになってしまいましたが。

作画は、大学での実験との兼ね合いなど、時間の制限もあり、
また、私は人一倍、他人に作画を発注するのがヘタなので、ひとり作業に集中させて作ろうとしたこともあって、
煩雑な作業はできるだけヘチっています。
ペーパーアニメで背景付きの作品を製作する場合、どうしてもブックに頼らざるを得ません。

(ブック:動画のキャラクターの部分を切り抜いて、背景の上に置きながら撮影する方法/セルアニメでは、透明なセルにキャラクター等を作画、彩色していくので、紙とは違いこの作業は要らない)

そのため従来は、できる限りセルの見栄えに近くなるように、動画をキャラクターの輪郭にできるだけ沿って切断し、撮影に用いていたのですが、
本作ではその辺がめんどくさかったので、キャラクターをバッサリと、
ラフ切断状態で、キャラクターの周りに白い紙の部分を残したままで撮影してみることにしました。
結果は、ちょっとかわった切り絵アニメみたいな効果を生み、意外に成功したみたいです。
またブック動画の固定にも、従来用いていたタップ穴方式ではなく、切り絵-弱粘着糊固定法(*1)を用い、
キャラクターの行動にセルアニメのような自由度を持たせました。
この方法が次作「お地蔵さん 街に行く」に生かされることになります。

動きの方も、結構省略やとめ絵を活用して、なるべく動画枚数を少なくするようにしました。
とはいっても動かすところはきちんと動かしてはいますよ。

また、音響の方も、いろいろな映画のシーンからサンプリングしたり、
自分で音響監督よろしく創作したりと、たのしみながら録音しました。

ちなみに、本作から私の作った作品は、鐘童幻燈舎製作の表示をすることにしました。
というのも、私が大学生から大学院生になったため、HALの正式メンバーではなくなったからです。
そのため、本作および次作「お地蔵さん」では、HALには撮影器材の借用ということでテロップに「製作協力」として登場してもらうことになります。

*1 切り絵-弱粘着糊固定法
〜主な外部上映履歴〜
内容紹介!

(左)夕暮れの住宅、どこにでもあるこんなオウチでオハナシは始まります
(右)ここでは第4話の「岩風呂のまき」を紹介します
(左)おふろにはいりますかね〜
(右)服はぽ〜んと投げ捨てて
(左)さあ入りましょ〜
(右)いい湯ですね〜
(左)お。目の前に「岩風呂スイッチ(?)」が!
(右)岩風呂… どんなんなんでしょうね〜?
(左)ま〜こんなもんじゃないでしょうかねえ。
(右)ええじゃないですか!
(左)じゃ、押しちゃえ!
(右)どきどき、わくわく♪
(左)震度6
(右)なんだったんスかねえ??
(左)お、頭上になにか…
(右)閃光が…
てな感じの作品です。左はエンディングテロップの画像。
珍しく横スクロールのテロップです。

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